2014年03月

2014年03月25日

「競争」ではなく「共創」という破壊力


あ〜、3連休が終わっちまうな〜


と思って、フジテレビの「全力教室」の最終回見てたら
チームラボの猪子さんが出てた。

20140323_113000001

いつもの雰囲気だけど、すごくよかった、

今までの発明は、物理的な現象に対するもの。
しかし、デジタルは、
想いを実現できるようになるという発明。


いつになく真面目な(笑)猪子さんの想いに
すごく感動したのでした。

で、猪子さん率いるチームラボが作ってる
「未来の遊園地」というプロジェクト。
昨年の11月、沖縄で一緒に企画させてもらって
大成功した
のですが、
このテーマは「共創」でした。

一人ではなく、自然と皆がつながって起こる「いいこと」。
それがデジタル時代の未来だと。
今日のテレビでも、さかんに猪子さんが言ってました。

近頃、かなり僕のアンテナにひっかかる「共創」というワード。


で、今回は他で感じた「共創」について書きます。
みなさん、突然ですが、
クラウドファンディングってご存知ですか?

これは何かというと、
早い話が、あなたがやりたいプロジェクトを、
ネット上で発表し、それに対して必要な資金を設定して、
世界中から「投資」をつのるという仕組みです。
こうした、専門のサイトがいくつかあります。

これが話題になるきっかけとなったのが
アメリカの「Kickstarter」で発表された
スマートウォッチ「Pebble」のプロジェクト。
pebble-watch
スマートフォンのアプリに対応し、
デザインにも優れたスマートウォッチを作る為に、
当初、日本円で1000万円必要です!
と言って始まったこのプロジェクトは、
なんと、最終的に「10億円」を集めたことで
大ニュースとなりました。

そうです。
今までとは、全く違う、全く考えられなかった
「資金調達方法」ですよね。

で、先日から、友人の一人がプロジェクトを
立ち上げました。
その人とは、デザイン家電「amadana」を創業し、
ドコモで「amadanaケータイ」を100万台売った
熊本浩志さん。

KUMAMOTO-GQ

写真は雑誌「GQ」より。


そして、
このデザインとエレクトロニクスの融合をなし得た男が
満を持して発表したプロジェクトが、なんと!!

”草野球バッグ”

は?

って感じですよ。
なんで、草野球?って。
もう、びっくりですよ。笑

BAGINOVATION

◆MAKUAKE
https://www.makuake.com/project/urbanstylebb/


けど、このプロジェクトは、僕に、
もの凄く多くのことを
感じさせてくれました。


熊本さんが大好きな「野球」。
しかも「草野球」
しかも「草野球の人のためのバッグ」

もう、そーとーニッチというか
深くて狭い。


このプロジェクト
50日で、150万円の資金調達を目標に
始まりました。

すると、
2日で150万円の目標達成!
5日で300万円突破して、
今なお継続中で、400万円に届きそうです。

半分遊びだとしても(いや、本気ですが:笑)、
300万円集まる要素は何なのか?

熊本さんに話を聞いたら、
彼は、ここで「共創」という言葉を使ってました。


このクラウドファンディングの仕組みだけを聞くと
事業への「支援」と言うこと出来る。

しかし、この「草野球バッグ」のプロジェクトに
「支援してやろう」では、こんな金は集まらないと思うのです。


では、なんなのか?

「一緒に作るワクワクに金を出している」

これに違いないと思うのです。

後ででもいいので、
この「草野球バッグのイノベーション」と題された
バッグについてのこだわりが、主宰者二人によって
延々と語られているのを読んでみるとわかります。

アホです。笑

たかが、草野球のバッグに、
「わかった!わかった!」というくらいの
こだわりと機能が満載です。

「デザインのいい機能的なバッグ」

こう言ってしまえば、スポーツ品店屋
アウトドアショップでた〜くさん売られている。

しかし、

「デザインと機能性に優れた草野球専用バッグ」

となると、なかなかない。
ここまで、デザインと機能性に優れた
草野球専用のバッグはない。
やってることが「深く狭い」。


けど、こういうところに「熱狂」がおこると熊本さんは言う。


そして、この「アホやな〜」と思いながら
文章を読んでいると、二人のクレイジーぶりが
うらやましくなり、仲間に入りたくなる。
さらには、延々と説明される防水だとか
過剰な収納機能だとか言われると、
「草野球専用だ!」って言われてるのに、

うっすらと自分の中に、

「サーフィンに使えんじゃね?」とか
「キャンプに行く時かっこええやん!」とか
勝手にカテゴリーを拡げているのがわかる。

二人の「熱狂」に端を発する
想いの「波及」である。



こうなると、一緒に創る・・・

マスマーケティングではなく
「共創マーケティング」のリアルを
かいま見る事が出来る気がする。


ネットでなんでもつながり始める。
人間は本来「つながっていたい生き物」だと
猪子さんが言っていた。
だから、つながれるネットやデジタルは
人間を、最期は幸せにすると。

とすれば、人間が大好きな、
「つながれる最強ツール(スマホやPC)」を手にしていけば、
「欲しいの思い方」というか、

我々で言う「マーケティング」が変わるのも
当たり前かもしれませんね。

・・・・という御託を読んだあとに
再度どうぞ!


草野球バッグのイノベーションを(笑)。





















cromagnon69 at 03:15|PermalinkComments(4)TrackBack(0) お仕事の記憶 | 日常インサイト

2014年03月09日

褒められたがりの福岡人。


先日、在福ラジオ局の部長さんと差し飲みしました。

話題は、真面目に、
これからのメディアは?的な話。

ラジオというメディアは、今の時代、
最もイノベーションが (ビジネス上)必要な
メディアの一つであることは間違いなく、
もはや「こんな番組やったらオモロい!」だけでは、
ダメな状況
になってる気がします。

まあ、ラジオ局の心配より、
中途半端な規模の広告会社の未来の方が、
100万倍色々考えなきゃいけないのは
間違いないのですが。

で、その部長さんが言った言葉に

「福岡の人は、褒められたがりなんよね!」

というのがありました。


僕も、激しく同意ってやつです。
以前、BONDの表紙になっていただいた吉川晃司さんが
「福岡のラジオのパーソナリティさんって、
 福岡どうですか?ってすごく聞かれますよね?」

と言われてました。

よくラジオ聞いてると、
DJさん「**さん、福岡どうですか〜?」
ゲストさん「福岡って水炊きとかラーメンとか、何でも美味いですよね!」

DJさん「でしょ〜〜〜!?」

という会話を、よく聞きます。笑

これは、決して、DJさんの自己満足ではなく、
そういう会話が展開することで、
リスナーがすごく喜ぶ!

ということを、肌でわかってらっしゃるのかもしれません。

昨年5月、6月に放送された
「秘密のケンミンSHOW:福岡篇」の視聴率が、
福岡では40%近くいったという記事もありました。

内容は、NAVERまとめまで出来てましたが(笑)、
東京のメディアが見つけた誰もが知らない事実ではなく、
福岡人なら、当たり前の内容ばかり!
それを、確認して、「そうそう!」「あたりまえやろ〜!」
と良いながら見るのが楽しくて仕方がない!

というのが目に浮かびます。

福岡人は
「全国発信」として伝えられる福岡の情報を「あらためて聞くのが”特に”好き」

なんでしょう。

こういうのは、どこの「地方」も同じだし、
だから「ケンミンSHOW」という番組も
人気があると思うのですが、

「話題にして欲しさ度合い」

が、他の街より強い気がするのです。




では、これを「情報の送り手側」から
考えるとどうでしょうか??


あなたの商品を話題にしたい。
あなたの会社のプロモーションを、
福岡で成功させたい・・・そういう人にとっては、
この「福岡人の性質」を理解するのは大切だと思います。


FBSの長寿人気番組「ナイトシャフル」に

”おもてなし”というコーナーがあるのは
ご存知でしょうか??

url

「関ジャニ」さんや「ももクロ」さんなど、
ど真ん中の凄いタレントを、山本華世さんらが、
地元福岡のおいしいお店で、もてなすという企画。

これなんかは、
「福岡人が、最強に喜ぶ画」
が展開されるコーナーですね。
そこまで深読みしなくて、ももクロが出てくれば
見ちゃうのかもしれないけれど、

使われてる店が御馴染みで、
飲食店情報としては新鮮みがない。
あ〜、この店知ってる・・・でも、

我が街、福岡の
その知ってる店で、
ももクロが美味しい!って言う。

福岡、良い所ですよね〜と言う。


この流れが、他の地方都市の方々より
何倍も大好きで、何倍も響くように
思うのです。


自分でやってるメディアである「BOND」も、
イベントの「ヂカギキ」や講演会ものも、
絶対に「福岡について」聞きます。

その答えは、総じて、
「交通の便がすごくいい」
「アジアに近く、ビジネスチャンスが多い」
「地方都市として最も可能性がある」
という言葉だったりします!

そして、聞いたり読んだりした後、
すごく、いい気持ち、前向きになれる。


けど、これは、
福岡人が気付いていないことでしょうか?

いや。
空港やアジアに近いことも、
震災の影響が少なかったことも
我々は、知っているはずです。


その情報が
東京のフィルターを通して
戻って来た時に、
その価値を凄く実感する。



この傾向が、すごく強いのが福岡という街の
コミュニケーションの特性だと思います。

これには、いい悪いはありません。

こうした特性を意識しつつ、
福岡という街の「我々ゴト」になった時、
ぶぁ〜って、拡がりが産まれると思います。


熱くなってしまいました。
こういうことを、具体的なことに
一緒に活かしていきませんか??






cromagnon69 at 12:51|PermalinkComments(8)TrackBack(0) 日常インサイト | 地方からのブランディング
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小柳 俊郎