2015年06月
2015年06月30日
ダイソンが来た。
先日、我が愛する奥さんの誕生日を前に、
掃除機がぶっ壊れた。
掃除機とか、洗濯機とかが壊れると、
一気に、家の中が、劣化していくような気分になる。これは、決して気分がいいものではない。我々は、即日、掃除機を買いに行くことにした。
何年かに一度やってくる、家の「インフラ関連家電」の買い替えは、普段悩むであろう「数万円の出費」を「仕方ない」という理由で簡単に断行する理由の一つである。
そして、その日、大型家電店の掃除機売り場に、数年ぶりに立ち入った僕は驚いた。
魅力的な掃除機が、
dyson しかない。
これは、衝撃だった。
昨年、炊飯器が壊れた時も、即日買いに行ったが、「羽釜」だの「踊り炊き」だの、いわゆる「IH炊飯器」の凌ぎの削り方が、選んでいて楽しかった。
そんなことを思い出しながら、今回掃除機も買いに行ったのだが、そこでは、僕には「dyson」しか目に入らなかった。国産大手や、欧米の素敵な感じのブランドもあったが、全く響かない。
言い換えれば・・・いや、正確に言えばこうかもしれない。
魅力的に見せる手法をとっている掃除機が、dysonしかない。
そういうわけで、決して安くない「掃除機」を、奥さんの誕生日プレゼントも兼ねて、しかも毎日使うものだから、納得いくものを!という、自分たちへの言い聞かせで「dyson」を購入した。
「V6 motorhead」ノリが車やん!
掃除機に「V6 motorhead」とか名付けているあたり、
完全に我々、旦那にも「これにしようぜ!」と
言わせる仕掛けではないかと思ってしまった。。。
商品の入った箱を、自宅に持ち帰った時に感じました。
この気分は、
MacやBOSEのスピーカーを買って帰った時と
同じ高揚感だと!
だって、ほら!ノリが一緒ですよ!
箱をあけると、こんな感じです。
再度、確認していいですか?
僕が、興奮して、こうして書いているのは、
新しいパソコンでも音響システムでもありません。
掃除機です:笑。
そして、僕が一番興奮したのは、
「筐体」のデザインです。
この冬に公開される「スターウォーズ」の武器として、
ストームトルーパーが持っててもよくないですか?
さらに言えば、
ガンダムの新作の「ザク」の武器とか!!
・・・・っていう、
僕の素直な興奮は伝わったでしょうか?笑
「掃除機」のマーケティング。
今まで、機能のみを、
いや、機能さえ追い続ければ、その優位性で勝てた、いわゆる家電製品の中でも基本となるカテゴリーであったはずです。日本のメーカーは(わかっていたかもしれないけど)、どこも思い切って脱却しなかった。そこへ、英国から「ジェームズ=ダイソン」さんがやってきた。
けど、よく考えると、「dyson」のコマーシャルも、
機能のことを最初からずっと、ちゃんと言ってる。
「吸引力が落ちない、ただ一つの掃除機」
「前よりも綺麗な空気を排出します」
その上に、高いデザイン性と、一貫したクールなイメージを貫き通し、そして値段が高い。
アップルがパソコンの世界でやったことを、一番そういうことがおこらなそうな「掃除機カテゴリー」でやった。
お見事です。
全部わかってても、買っちゃう僕。
奥さんに「あんた、騙されとるったい」と言われつつも、
「dyson」にしよう!ってゴリ押ししている自分が好きです。
さあ、まだ他にもチャンスはありますかね??
2015年06月27日
コラード。運命は疾走する。
今日は、福岡は朝から雨。
けど、雨だから中止にしようなんて言ってる場合じゃないので(笑)、関係なく、大濠公園10キロRUNを、敢行。
で、いつもの10キロ走より、2分もタイムが縮まったことを
自慢したいわけだけれども(その、タイム自体たいしたことないんやけど)、
その原因は、はっきりしている。
それは、僕のたゆまぬ努力の賜物・・・・ではなく、
「シューズ」
先日、上の写真に写っている、トレーニング師匠の
中矢くんに聞かれた。
「トシローさん、そういえばランニングシューズ何履いてるんすか?」
「え?ふつ〜に、****のコレだけど。」
「だめですよ!そんなオシャレ靴じゃ!」
といって説教(笑)された時から、
初めてランニングシューズの深淵に足を踏み入れた。
そして、奨められて、研究したのがこの靴。
adidas adizero takumi 「練 ren」
ちょっと、ちゃんと走ってる方とかは、
「コヤナギ、ジョーシキだ!ジョーシキ!」
って言われてそうですが、
このシューズは「三村仁司」さんという方が
開発したシリーズ。
この、三村さんは、もともと「アシックス」に所属。
35年間、シューズ開発の「現代の名工」として、
高橋尚子さん、イチローさん、新城さんほか
数々のトップアスリートの靴を作ってきたと!
そして、2009年にアシックスを定年退職した後、
「NIKE」と世界シェアを争う「adidas」に迎えられる。
中矢くんによると、この時は、業界に衝撃が走ったと!!
そして、新天地「adidas」で、恵まれた開発環境の中で
この「名工:三村」さんがリリースしたのが、
「adizero TAKUMI〜匠」シリーズだと!
はい!この辺りで、
ストーリーに弱い「ザ・男子」なバカ・コヤナギは、完全にテンション上がってます!!
adidasさんに行き一直線にスタッフの兄ちゃんに
「TAKUMI」はありますか?と聞く。
すると、兄ちゃんは、フフっ(あんたわかってるね・・)
と微笑んで(・・かどうかは思い込み)、
これですね。といって出してきてくれた。
お店で試着した瞬間に思ったのは、そのかかと。
かかとガッチリ!一歩一歩の反発が、速さを生むと!笑。
そして、購入を決めた理由は、もう一つあった。
僕は、1999年頃、この車に載っていた。
VW CORRADO(コラード) G60
フォルクスワーゲン「ゴルフ」を、べちゃっ!って
潰したような、たまらんフォルムのスポーツカーだった。
そして、29歳の僕が、溺愛していたこの車が履いていた
タイヤはこのメーカーだった。
ドイツの世界最大のタイヤメーカー「コンチネンタル」
そんな、20年近く前の、風化した記憶が、
イナズマに、いや「雷(いかずち)」に
撃ち抜かれるがごとき衝撃で蘇ったのは、
シューズを裏返し、ソールを見た時だった!
Dual sprint sole syste-M(デュアル スプリント ソール システム)
という衝撃吸収とグリップにすぐれたものだと知っていたが、
そこには!!!
コンチネンタル!!!!
タイヤのラバーを使っているのか!?
・・確信した。
13万キロ走って手放した、あの車の名は「コラード」。
「コラード」とはスペイン語で「疾走する」という意味の
「コレール」を語源としている。
走りの神様が、中矢くんを通して伝えている。
コヤナギ!疾走しろ!
これは、出会う運命だったのだと!
・・・あ、バカですか?
なんと言われようと、即、購入(笑)。
三村さんという匠が、
とことんこだわったことが伝わってくるような
「気持ち」だけでも、パフォーマンスは上がる!
少なくとも、単純な僕は、あがりました(笑)!
こういうモノ選びというか、
流れで、一気にお気に入りになるというのってないですか?
僕はこのパターンを、
運命マーケティング!
と1人で呼んでます。
ただやっかいなのは、100%外部からコントロールできないですけどね!笑
皆さんの、運命マーケティングな瞬間も聞いてみたい!
2015年06月13日
県外ゲストを連れていくお店とは?
今週月曜日から、おいらの兄貴こと
本田直之さん(以下、なおさん:笑)が、福岡にやってきていた!
振り返れば、2011年のBOND創刊号の表紙になってもらい、その流れで、講演会に来ていただいたのが、最初の出会いで、もう丸4年になろうとしています。
なおさんは、迎えに行った時から「福岡はいい!」とタクシーの中で、すでに言われてて、最初はお世辞か?とも思っていたけれど、その後、著書にも「福岡は非常に可能性がある街だ!」と、世界的メディアよりも早く指摘されていたのを思いだします。
その後、高島市長が攻めまくって、いろいろなメディアでも、取り上げられるようになりました。
その、なおさんが、福岡にやってくると、
我々福岡チームは全力で、準備することがあります。
それは
「どこの店に、食いに行くか?」
福岡は、
「観光する場所」というより「住んでるようにすごす場所」 という楽しさを味わってもらうために、最も分かりやすい方法が、福岡のこれぞ!な店にお連れして、その魅力を、その人なりに分析してもらう!というのが、一番喜ばれます(特に、クリエイティブな方には!)
で、「なおさん福岡襲撃」ミッションの作戦参謀長として頼りにしてるのが、
飲食業界の師「八島さん」!
(うお!爽やかすぎるやないすか!?笑)
そう!あの「焼鳥 八兵衛」の大将です!
今回は、三回催された(笑)ツアー。
僕は、二日目が「カンパイ!広島県」の会見で東京出張してたので、出られませんでしたが、お馴染みのお店をせっせとまわっていきました。
初日は、
炉端 百式
とりかわ 酔恭
立飲み 赤たん
屋台 ぴょんきち
はい。26時30分コースでした(笑)。
二日目、僕は参加してませんが・・・
ナポリピザ ガエターノ
炊き餃子 池田屋
屋台 かじしか
イタリアン ヨルゴ
ラーメン えびす
三日目は、
自然派ワインとお好み焼き あじさわ
外せない!焼鳥八兵衛
立飲みワイン ヴァンナード
自然派ワインとうどん 唄う稲穂
四日目ランチ
焼き鯖 真
このログを見て、福岡の、または福岡の街を良く知る皆さんはいかがでしょうか?え?連日こんな無茶喰いしてる人、あんましいない?笑
あなたの感想は、どうあれ(じゃぁ、聞くなや!笑)
おもてなし、いや、福岡 良ーねー!って言われるために、県外の人を連れて行く、大きな要素はこれです。
僕が連れていく理由を
どれだけストーリーとして語れる店か?
これが、最大の基準となります。
楠木教授の著書「ストーリーとしての競争戦略」を読み解くまでもなく(笑)、
遠方からの大切な友人が喜ぶのは、どういうことか?
ただひたすら美味しいのが食べられた!
普段行かないような、高いお店をご馳走してもらった!
というのも、確かにうれしい。
しかし!
もっと楽しくなるのは、
僕や、この街や、そこにいる友人も含めた、
この街自体と、行く店にまつわる、
「伝説(ストーリー)」に、
そのゲスト自身が少しでも
「仲間入りできた!」
「ストーリーに触れた!」
と感じる時だと思うのです。
ちょっと「通」になれたような気分になってもらう!
これができることが、福岡的な最強のおもてなしだと思うのです。
(SUKIYAKIならぬ「BUTABARA」は世界語になるか?笑)
あなたも、多分無意識にそれを考えながら店選びするはず!
「ガエターノ」に行けば、イスキア島に行ったトミーくんの話を事前にすれば、ピザもさらに美味くなる!そして絶妙のタイミングで挨拶しにきてくれる!「粋恭」にしても、「かわ屋」にしても、まず「皮:60本!」とか、尋常じゃない本数をオーダーして、これが博多は普通だ!とか強弁(笑)。「唄う稲穂」や「仁◯加屋 長介」行けば、博多では、うどんで締めるのも、一つの本流なんすよ!とか講釈する。
たぶん、盛られまくった土産話が、各地で展開し波及していく。
そうすることが、「この街の評判になる!」という使命感を背負っているかのごとく!笑
そのためのお店の条件としては、まあ細かいことは個人のセンス次第ですが、最大のファクトはこれです。
自分(が勝手に思っているのも含めて:笑)のホームであること!
結局、これっす!
ちょっと無茶聞いてくれる。
お店に入ったら、コヤナギさ〜ん!とか言ってくれる。
ちょっとサービスしてくれる。
連れていったゲストが仲間入できたような雰囲気を作ってくれる。
はい。
結論は、ホストの顔を立ててもらえる店ですね^^。
たしかに、え〜カッコしいといえば、それまでですが、絶対ゲストはこころ強く、アガると思うので!
好き勝手書きました。
福岡最重要観光資源「飲食店」。
もっともっと、ストーリーになるようなお店は、絶対にたくさんあるはず。
だから、もっと、もっとホームにさせてもらいたいです!
素敵な飲食店の皆様、よろしくお願いします!!
よ〜し!飲みいこ〜!食いにいこ〜!笑
2015年06月03日
比較じゃなくて対決。
ちょこっとですが、話題になってましたね〜。
うちの奥さんが教えてくれた、
東京六大学野球の「早慶戦」ならぬ「慶早戦」のポスター。
「ハンカチ以来パッとしないわね、早稲田さん」
「ビリギャルって言葉がお似合いよ、慶応さん」
チアガールの女の子の「タイプ」まで、双方の大学の
雰囲気出てていい感じだな〜と。
先週の週末2連戦だったみたいですが、
早稲田大学の2連勝で終わったようですね。
こういうのって、同じスポーツリーグの対決相手だからこそ
できる「広告」です。対決が商品だし。
一般競合企業同志は、ここまでやらないですもんね。
けど、欧米だとかなり激しくやってますよね。
広告業界では、有名な「BMW vs Audi」の屋外看板の
ケンカ腰広告の応酬は、何度見てもおもしろいので
ちょっと貼っていいですか??
あるロードサイドに「Audi 」が看板を出しました。
「A4」を発売を機に、「BMW」を挑発します。
「あんたの番だよ。BMWさん」Audi
すると数ヶ月後、BMWが本当に動きました。
数倍あるクソデカイ看板を立てて、
「チェックメイト」
これ、相当でかいっしょ(笑)?
すると、完全にモードに入った?Audiは数ヶ月後・・・
さらに、クソデカイ(笑)広告に、R8が登場。
「あなたの兵士は、王様の敵ではない」
(BMWには、R8のようなスポーツがなかった)
もうこのへんで、看板がデカすぎでしょ?
最初の看板なんやったん?って。
で、これで、勝負あったかと思ったら、
子供かと!!!!笑
「ゲームオーバー」
(当時、Audiは、F−1はやってなかったそうな)
ま、こういうことを、本気でやりあってるのが、
たまんなくおかしいですが、これはある意味、
いろんな意味で、比較広告の要素もありますね。
相手にない「武器」を出し合うという。
比較広告って、なかなか日本ではやらないし、
普通に、テレビ局の「考査」にかけても、
”他社製品の誹謗抽象”
という理由で、謝絶される可能性も高いです。
けど、ちょっと前、これやってましたね。
これは、完璧な比較広告です。
信頼できる調査で「ペプシの方がおいしい」という
データを広告に出すという、わかりやすいやり方です。
しかし、
近年は、ほとんどの製品の性能や機能は均衡し、
「実用価値」より「精神価値」
という言葉がある通り、どの(どっちの)ブランドが
「自分らしいか?」という部分の戦いになっているのは
周知の通りです。
そうなってくると、
「比較広告」とは、性能や機能、つまり
「実用価値」の高さを競う内容が顕在化された広告という流れになりますよね。
けど今は、
同じ髭剃りでも、同じスニーカーでも、
同じ一眼レフでも、同じノートパソコンでも
同じスマホでも、
詳細に機能スペックを比べて買ったりとか
もうほとんどしないっすもん、俺自身。
この「精神価値」を取りに行くのは、
「比較広告」ではなく「対決広告」がアリかと!
そこで、書きたかったのは、
先日から、流れている「ソフトバンク」のCM。
思い切ってます!
好感度CMでトップに躍り出た「au」のCMシリーズ。
「桃太郎」を中心に、浦島太郎と金太郎が
いろいろなシーンを演じます。
で、ソフトバンクは、
ご存知「白戸家」のみなさんシリーズですが、
問題のCMは、これ!
日本昔話の声優だった、市原悦子おばあちゃんが、桃をスルーして鬼ヶ島の鬼に、桃を割られるという、
もう完全にやっちゃってるじゃないですか!
「歴史が変わった」って言ってるし。
このCMは(計算通り?)、ネット上でも賛否両論出てます。
「ソフトバンクのCMが、挑戦的で面白い!」
「ソフトバンクのやり方は、品がない!」
あなたは、どう思われますか?
孫社長は、おそらく新CMの、特にこうした戦略をやることにも、GO!を出されてると思うのですが、賛否両論出るとか、批判される恐れがあるなんて、百も、いや億も承知でやってますよ。
どうせ完全勝利できる世界ではない。
だったら、日本最大の通信会社になろうとしている会社のくせに、こういう、挑発的なことをCMで出したりする「ソフトバンク」の姿勢が好きやなぁ〜って思ってほしいと。
そういう「いつもレジスタンス」な人にファンでいてください!ってメッセージかと。
逆に、もう片鱗もCMに出てこない「docomo」さんは、相手にしてないよぉ〜
って言ってるのか?とも深読みしてしまいます。笑
これをやれる会社のキャラも大切ですよね。docomoさんは、やれないだろうな〜。
僕の友人がいつもいう。
51:49で勝てばいい。そのためには、先鋭化して熱狂的ファンを作らねばだめだと。
もっと先鋭化してやろうと、強く思っている今日この頃でした!笑