入札

2011年02月20日

マージン1%


みなさん、ビジネスはうまくいってますか?
みなさん、仕事はうまくいってますか?


今日は、地方都市においての広告会社の
リアルな現場の話。
他業界の方も、うんちく程度にはなるかも?
な話を書きましょう。



先日、ある公共機関が
「某新聞に広告を出す」
ということになった。
役所や公共機関の場合、どれだけ営業に行っていても

「公正」な「競争」が求められるため、
「価格入札」となる。

僕は、価格入札物件には、ほとんど参加しないのだが、
今回の案件は、知り合いからのご紹介もあり、
エントリーしたのだった。



さあ、ここで業界知識。

我々広告会社は、クライアントさんとメディアの仲介をし
定価ベースの広告価格から、15〜20%の
マージンをいただいて、生きています。

どうですか?高いですか?安いですか?笑


で、ここからは、
具体的なことは書けないので、あくまで参考として
読んでいただきたいのですが、(金額も全部例として)

今回の公共機関の入札公示の
某新聞の広告枠の定価は、230万円でした。


つまり、定価の230万円で買っていただければ

230万円×15%=34.5万円

の利益をいただけることになります。

ということは、この新聞広告枠の原価は

230万円ー34.5万円=195.5万円です。




で、入札です。

基本的に、公共機関へのメディアからの「値段」は、
定価ベースであり、競争する広告会社へも同じ値段が出ます。

ということは、

公共機関の広告価格入札とは、
広告会社の利益削り合戦

といえば、わかりやすいでしょう。


さて、僕。
こういう入札競合の経験がほとんど無い僕は、
僕なりに考えて、利益率9%で入札しました。

つまり
195.5万円×109%=213万円

で、入札した感じです。
(この数字は、例ですばって:笑)

「落札」すれば、
213万円ー195.5万円=17、5万円の利益です。




ここでちょっと主張。

広告会社は、クライアントさんから、
メディア出稿の注文をいただくと、
・メディア戦略
・広告素材の準備
・メディア側との条件交渉
・皆が欲しいパブリシティの交渉
などの全作業を負います。

そして、広告というタイミングがすべての商品
ですので、

万が一、広告が露出しながった!

となったら、ものすごい損害になります。

それら、責任と精神的プレッシャーを
すべて負うことになります。

そして、そのために、人生の時間を削るのです。



ま、その代償がすべてマージンというつもりもないですが、
ビジネスとしては、そういう構造になっていると。

だから、このくらいの価格で入れるのは妥当だろう!と
考えたのでした。



で、話は入札から、開札へ。

いわゆる、結果はっぴょ〜う!ですね。


4社の競合広告会社が、会議室に座ります。

厳かな感じで、「開札」の開始が宣言され、
黒い、ついたての向こうで、4社の入札封筒にはさみが入れられます。


発表方法は、

落札会社名と
落札金額


のみが読み上げられます。


そして、その時がきました。



担当者:「今回の***に関する**新聞広告について・・」

僕:「お〜!こういう世界かぁ〜!」

担当者:「落札会社は・・・・株式会社N様」

僕:「かぁ〜!負けた〜!けど仕方ないなぁ〜。
   いくら差だったんやろうか?」

担当者:「入札価格は・・・」

僕:「うむ!負け戦は肥やしにせねば!」

担当者:「197万円です」


僕:「ええええ!?!?!?」










僕はうちひしがれて会社に帰った。

負けたショックではない。

地方都市の広告会社の現実の一端にである。



197万円って、原価195.5万円だとすると、

利益率は、1%。


東京の全国クライアントの年間テレビ出稿
200億円のプレゼンなら、1%でも、

2億円はある(少なくとも名目は)。


けど、
今回の利益は、15,000円だ。





・公共機関との取引実績を増やしたかった。
・経営的なキャッシュの面でも、売り上げが欲しい。
・これをとることによる、遠謀がある。


などなど、好意的に考えることも
できるかもしれないが、
おそらく、こういう世界ではこのラインが落札の
相場だという・・・。



今回の入札〜結果。誰も悪くない。




どんな業界も、絶対にある悩みだろうけど、

自分がいる業界でもそうなんだと再認識(遅い:笑)した。




だって、ぎりぎりに開札いったから、
550円のタクシー代、帰りのバス100円を使った僕は
この時点で、14350円の利益になる。


けど、

この業界は、
他にも沢山フィールドがある。



実質的かつ感覚的な高付加価値を提供すれば
喜んで、高いお金も払ってもらえる。

商品/サービスにおける、
ブランドというものの定義ですが、


これは、広告マンとしても同じ。

高いお金ではなくても、
相応しい金額をいただけるようなお仕事をしたい。




それが、ビジネスだと思うから。



という意味では、久々にリセットスイッチが入りました。
誰かのみにいきましょう:笑!














cromagnon69 at 15:50|PermalinkComments(8)TrackBack(0)
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